INTERVIEW 01
ロケットのパーツを開発。
打ち上げの瞬間に、本当の達成感を味わいたい。
次世代の大型ロケットに、自分が開発を手がけたパーツが搭載されて宇宙へと飛んでいく。そんなことは学生時代、想像もしていませんでした。入社1年目から、2020年に試験一号機の打ち上げが予定されている、H3ロケット用のフィルター開発に携わってきました。私が手掛けているフィルターは、ロケットのメインエンジン内への異物混入を防ぐためのものです。H-IIAロケットやH-IIBロケットにも搭載実績がありましたが、H3ロケットでは打ち上げコストの低減と、大型化がミッションとされていました。その為、求められるハードルも今まで以上に高く、開発にはかなり苦労をしました。特に、性能の肝となる焼結方法については、ゼロベースで考える必要があり、まさにトライ&エラーの繰り返しで、様々な工夫を重ねました。とことんやり抜いた分、完成した時は嬉しかったですね。ただ本音を言えば、まだ達成感は半分くらいです。2020年に種子島宇宙センターから打ち上がった時に、本当の達成感を感じるのかなと思っています。その瞬間を現地で立ち合って見届けるのを今から楽しみにしています。
INTERVIEW 02
「どうすればできるか」をまず考える凄さ。
「納得できる良いものづくり」にこだわりたい。
ロケット用ではないフィルターの開発と設計にも携わっていますが、面白いのは同じ製品があまりないことですね。「一品一様」のものづくりなので、いつも自分なりに「こうしてみよう」と頭を捻りながら、チャレンジを繰り返す日々です。ニチダイフィルタのものづくりで凄いと思うのは、お客様の要望に対して、何よりもまず「どうしたらできるか」を考えていくこと。頼りになる先輩ばかりで、自分なりの仮説にアドバイスをいただき、壁にぶつかった時は励まし応援してくれるので、とても心強いです。個性に富んだ人が集まっているので、自分とは違う視点に気づかせてもらえることも多く楽しいですよ。私自身にも仕事をしていく上で大切にしていることがあるのですが、それは「納得できる良いものをつくる」ということです。例えば設計をする際、お客様の要求をただ満たすだけでなく、製造現場で話を聞いて、つくりやすさを考慮した図面となるよう心がけていますし、自分ならではのアイデアを製品に反映していきたいと思っています。また、求められる仕様のハードルがとても高く、難しいと感じることもありますが、「こんな程度でいいや」と思うのではなく、とことんやってみたいと思っています。これからも思う存分突き詰めながら、良いものづくりを行っていきたいですね。
SCHEDULE一日の流れ
- (出社)9:00~10:30
- 開発品のテスト
メールチェックを終えて、開発品の試験や、試験データの検証を行います。
- 10:30~12:00
- 図面作成や現場との打ち合わせ
仕事の比率は開発が7割、設計が3割です。設計がメインの日は、図面を作成しては製造現場と打ち合わせをする、その繰り返しですね。
- (昼食)12:45~15:15
- お客様対応、図面・資料の作成
開発の仕事では、お客様からの問合せに電話やメールで随時対応します。資料作成では、社内の製造や検査の手順書などもつくります。製造現場との打ち合わせは欠かせません。
- 15:30~17:45
- 協力会社様との打ち合わせ
月に数回は協力会社様のところへ外出して、打ち合わせを行います。
REASONニチダイフィルタを選んだ理由
大学院では高分子化学を専攻し、サブミクロン単位の粒子の応答性を測定する研究をしていました。研究内容は面白かったのですが、ものづくりをしているという実感があまりなく、卒業後は学んだことを活かしつつ、ものづくりをしていると実感できる仕事に就きたいと考えていました。設計した製品がカタチになっているのを見る度に、その手ごたえを実感できています。知人からも「働きやすい会社だよ」と聞いていましたし、実際に自分の仕事に誇りが持てる会社だと感じています。やる気や熱心さがあれば、自分の個性や良さを活かしつつ成長していける環境があると思いますよ。
自分なりのビッグデータで、新たな価値づくりへ
まずは社内で長年培ってきた様々なノウハウを自分の中に落とし込み、定着させることですね。そのために、過去の知見をもとに、自分なりに気づいたことを集めた「ビッグデータ」を作成しています。優れた加工やトラブルの要因など、積み上げてきた知見をデータベース化することで、経験豊かな先輩に近い目線で、この先どうすれば良いかを考えることができるようになります。先輩の目線に近づいた上で、私なりのプラスαを加えた設計を行い、ニチダイフィルタに新たな価値を生み出していきたいですね。