SPECIAL CONTENT 03
業界をリードする「未来の標準」をここから。「新事業開発部」Discussion
MEMBER PROFILE
お客様のニーズが変化していく中で、金型事業・精密部品事業・フィルタ事業の領域を超えて、新しいビジネスを生み出していく必要がある。そうした背景から立ち上がったのが「新事業開発部」だ。
新事業開発部のメンバーに、それぞれの取り組みや部の魅力、今後の展望を聞いてみよう。
01新事業開発部って?
- 森 満帆
- 伊藤社長が社長就任される前に、金型だけでなく新しい技術を開発することを目指して2018年に「新規開発プロジェクト」を発足したことが始まりでした。情報収集や実験、開発を進める中で、いくつか新しい技術として開花しそうな種が見つかった。事業化を見据えて、対外的にも新しいことに取り組んでいることを打ち出していこうと、2021年に「新事業開発部」として始動したんですよね。
- 下岡 健二
- 私たち3人は部になった後に加入したけど、森くんは新規開発プロジェクトの頃からメンバーだったんだよね?
- 森 満帆
- そうです。新規開発プロジェクトができる前から、顧問で来てくださる大学の先生の勉強会に参加していました。その延長で自分でも新しいことを考えて上司に報告していたんですが、本業には関係なかったのでなかなか具体的に進まなくて。それを見ていた伊藤社長が、このプロジェクトを作ってくださったのだと思います。
- 永冨 一成
- 好奇心旺盛で熱心な森くんなら、既存の枠にとらわれず新しい風を吹かせてくれるだろうと伊藤社長は思われたんだろうね。私はずっと金型の設計や開発をしていて、金型の域を越えた所で挑戦してみないかと声をかけてもらい、新事業開発部に異動になったんだ。下岡さんはどんな経緯でしたか?
- 下岡 健二
- 入社して2年間は金型の製造にいて、その後20年以上ずっと営業をしてきた。伊藤社長から物事を平等に評価して判断できる人を部に置きたいと、新事業開発部の部長を拝命した。今は、金型事業本部の東日本営業部の部長も兼務しているんだ。私たちの他にもメンバーはいるけど、この中だと浅川くんが一番若手になるね。
- 浅川 想太
- 私は2022年に入社して、7月までは金型の設計にいましたが、永冨さんに声をかけていただいたのがきっかけで異動してきました。
- 永冨 一成
- 新事業開発部で業務量が増えていた森くんをサポートしてくれる人材が必要になり、伊藤社長と相談して何名かと面談したんです。浅川くんは入社してまもない異動で不安もあったと思うけど、飛び込んでくれて頼もしかったよ。
02メンバーの役割、取り組んでいることは?
- 森 満帆
- 私のテーマは「鍛造DX」で、鍛造のデジタルトランスフォーメーションを実現させるための取り組みを行っています。ハードである金型だけを作るのではなく、ソフトでこれまで出来なかった新しい価値を発信して業界を牽引していくことが、冷間鍛造金型のトップメーカーとしての役目だと思うんです。仕事内容は、金型の状態をセンサで見える化してデジタルのデータにする技術や装置、システムの開発を行っています。他にもデジタルデータを活用する技術動向調査や、適用方法の策定、実証実験、プロダクトデザイン…多岐に渡ります。鍛造DX(デジタルトランスフォーメーションとは)
- 下岡 健二
- 私の主な仕事は、営業で培った人脈を活かして新事業開発部をPRすること。お客様と部のメンバーを繋いだり、取り組みを発表できる学会や展示会情報を仕入れたり、社内でも金型事業・精密部品事業・フィルタ事業の各部署と連携する橋渡しをしたりと、いろいろなパイプ役をやっている感じかな。
- 永冨 一成
- 下岡さんのおかげで、一緒にやってみたいと言ってくださるお客様が増えて、各部署の協力もスムーズに得られているので感謝しかないです。私は進行中の全テーマのサポートやマネジメントをしながら、自分でも一つのテーマに取り組んでいます。プレイングマネージャーという立ち位置ですね。
- 浅川 想太
- 私は自分ではテーマは持っておらず、先程おっしゃっていただいた通り森さんの業務のサポートをしています。金型センシングに使用する制御盤の設計や配線、組み立てや、開発に活かせそうな技術や製品の情報収集、部品の改良案の作成などをしています。
- 森 満帆
- 浅川くんがすごいのは、私が依頼したことをただそのまま行うだけでなく、自分なりに噛み砕いてアレンジして形にしてくれる所。お願いしたことが反映されていないこともあるんだけど(笑)、それはそれで私としては良くて。「なぜこれをやるのか」に対して、自分なりに「こうあるべきじゃないか」とちゃんと考えてやってくれるので有難いです。
- 浅川 想太
- そんな風に言っていただいて嬉しいです。まずはやってみて、ここからさらに何かできないかと考えるようにしています。異動してからはとにかく皆さんに付いていこうと、毎日濃い時間を過ごしています。できることも増えてきて、少しずつですが成長できているのかな…と感じています。
- 下岡 健二
- 制御盤の実装やハードの部分は、ほぼ浅川くんに任せているもんね。電気系を得意とする人材がいなかったから、森くんのサポートの域を超えて重要な戦力として貢献してくれている。浅川くんなしには部は成り立たなくなっているよ。
03新事業開発部、ニチダイの良い所って?
- 下岡 健二
- 今世の中にないものを開発しているので、それが形になって会社の成長につながると思うとワクワクする部署だね。これまでは存在する技術や製品を提案していたけど、新事業開発部では開発しているものがお客様にどれほど価値を感じていただけるか、潜在ニーズを探りながら活動しているので自分にとっても新しい挑戦。難しさもあり、面白さも感じているよ。
- 永冨 一成
- 私は新事業開発部に来てから、ものづくりを追求することに加えて、事業化するためのコストやお客様視点をより意識できるようになりました。今まで以上にビジネス目線が身に付いたことは、自分にとってプラスになっています。
- 浅川 想太
- 常に新しいことをやっていて、前にやったことも次に活かせる所が面白いです。失敗したことも全く関係ないことも、何かのヒントになって次の開発に繋がることがあるのはこの部署ならではじゃないかと思います。また、自分のように若輩の話にもきちんと耳を傾けて意見を聞いてくださる方が多い所も良さだと感じています。
- 永冨 一成
- 新しいものづくりをしているからこそ、若い人の意見は重要。新事業開発部だけでなくニチダイ全体でも、社歴や年齢を問わずにさまざまな意見を受け入れる機会や場所が増えていて、より柔軟に成長しようとしている所は会社の魅力だね。
- 森 満帆
- 私は自分の考えが形になっていくことの面白さが、この部署の醍醐味だと思います。でも、それができるのはこれまでに諸先輩方が積み上げてきてくださった実績があってこそです。下岡さんが繋いでくださったお客様に私の取り組みを紹介すると、「ニチダイさんが言うなら一緒にやってみたい」と言ってくださることが多く、ニチダイを信頼していただいていることを実感します。
- 下岡 健二
- お客様が「もう十分です」と言われるくらいまで、課題やお困りごとに対して製販技が一致団結して解決しているのがニチダイの強み。信頼と実績を一つひとつ丁寧に積み重ねて今に繋がっているから、ニチダイの今後にも期待してくださるんだと思うよ。
04これからの目標って?
- 下岡 健二
- この部署のミッションである、取り組んでいるテーマの事業化を実現すること。そのためにも、お客様の潜在ニーズを引き出して、高い付加価値のある装置やシステムを提供できるようにしていきたい。収益力を上げて会社に貢献して、100年企業を目指していきたいね。
- 永冨 一成
- 担当しているテーマを実現させて、新しい工場を建設するくらいの大きな事業にしたいです。また内部的には、新しいテーマを継続的に生み出す仕組みや風土を作っていきたいと思っています。
- 浅川 想太
- 森さんが持っているテーマを事業化することが現在の目標です。その後は自分でもテーマを見つけて、ニチダイの今後に関わっていけるような事業の開発を行っていきたいです。
- 森 満帆
- 今やっている取り組みが、5年後にニチダイの金型に標準搭載されるようになり、10年後には鍛造業界の標準として当たり前に採用されている。そんな未来を実現することが私の大きな野望です。新事業開発部 がニチダイを、そして日本の製造業のものづくりを牽引していくんだという想いを持って、これからもメンバーみんなで進めていきたいですね。