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2024.7月更新
変化が求められる時代のなか、中期経営戦略「CHANGE~ニチノベーション2026~」を着実に前へと進め、企業価値の持続的向上につなげていきます。
2024年3月期(2023.04.01~2024.03.31 以下、当期)は、長期化するウクライナ問題や円安の為替相場による原材料、エネルギー価格の高止まり、中国における経済減速など世界経済の先行き不透明な状況が続いたため、第2四半期終了時には計画修正を余儀なくされました。株主の皆さまにはご心配とご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
第3四半期より当社グループの主要顧客業界である日系自動車産業では、供給改善に伴い好調に推移し、国内、海外とも前年を上回るようになり、当社グループの業績にも回復の兆しが表れ始めました。そのようななか、コスト抑制策などの効果も表れ、通期では経常利益ベースで黒字化を達成しました。
当社グループは、新たな価値を創造し社会に貢献するという経営理念を推進するため前期スタートした中期経営戦略「CHANGE~ニチノベーション2026~」のもと、業績回復の兆しをさらに確かなものとするため、さまざまな施策に着手しています。自動車産業ではEVの販売台数の成長スピードが鈍化する兆候が見られるものの、電動化シフトの傾向に変わりはなく、次年度もほぼ同水準の生産台数で推移することを予想しております。
このような状況のなか、次期における金型事業及び精密部品事業では、前述の自動車産業の動向を踏まえ、売上高が微増となる見通しです。一方、フィルタ事業では、主要ユーザー向けの増加を見込んでおります。
以上を総合した次期の見通しにつきましては、連結売上高119億円(前年同期比5.1%増)、営業利益8千万円(前年同期は4千2百万円の営業損失)、経常利益1億円(前年同期比54.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5千万円(前年同期比11.1%増)を見込んでおります。
中期経営戦略は、「CHANGE① VSOP精神※での顧客価値創造、CHANGE② 社員が輝き続ける会社づくり、CHANGE③ 持続可能な社会への貢献」の3本柱の施策で着実に進捗しています。グローバル戦略ではニチダイタイランドを2024年3月25日より完全子会社化し、金型事業、精密部品事業各々における販路拡大及び新事業開発を機動的に行う体制を整えています。また、人的資本経営の取組みとして社員とのミーティング開催などモチベーションアップを図る施策を実行しております。さらに、社会から必要とされる企業として次世代社会への貢献を果たしていくために、12のマテリアリティ(重要課題)を決定し、取組みを開始しています。
当社グループは、株主の皆さまへの利益還元を経営の重要政策と位置づけ、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続を基本方針としています。この方針に基づき、期末配当は2円とし、中間配当4円と合わせ、当期の年間配当金は計6円とさせていただきました。また、次期の配当につきましては、中間2円、期末4円の年間6円を予定しています。
ここ数年は、自動車市場が大きく落ち込み、当社グループにとっても厳しい状況が続いてきました。そのなかで、アジアへの拡販、技術開発のシナジーなど、「CHANGE~ニチノベーション2026~」の取組みを推進しております。次期においても、世界経済が不透明な状態となっておりますが、収益性を高める取組みを続けてまいります。今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
※ 百万円未満は切り捨て
主要顧客業界である日系自動車産業は、年間を通しては回復傾向となりました。このような状況のなか、金型事業につきましては、国内の主力ユーザー向けが増加したことに加え、海外売上高も増加しました。その結果、売上高51億1千万円(前年同期比7.7%増)、経常利益1億6千2百万円(前年同期は9千4百万円の経常損失)となりました。
日系自動車完成車メーカーの生産台数は当期と同水準で推移することが予想されております。そのなかで確実に受注を増加させることを見込み、売上高は53億円(前年同期比3.7%増)を予定しております。
※ 百万円未満は切り捨て
ターボチャージャー部品の主要機種で復調の兆しが出てきているものの、海外向けが依然低水準で推移している状況が続きました。
その結果、売上高39億1千5百万円(前年同期比8.8%増)、経常損失1億6千3百万円(前年同期は2億2千2百万円の経常損失)となりました。
以前の売上高水準には届かないことが予想されるものの、増収となることを見込み、売上高は42億円(前年同期比7.3%増)を予定しております。
※ 百万円未満は切り捨て
中国等の景況悪化の影響などから国内外ともに前年を下回る水準で推移しました。その結果、売上高22億9千7百万円(前年同期比8.3%減)、経常利益6千7百万円(前年同期比73.3%減)となりました。
先行き不透明な世界経済の影響が懸念されるものの、さまざまな産業の需要を取り込むことを見込み、売上高は24億円(前年同期比4.5%増)を予定しております。