トップメッセージ

通期として過去最高の売上高と利益を達成。
新たに体制を整え、変革の時代に備えます。

2019.6.24 更新

写真:代表取締役社長執行役員 古屋 元伸

市場の好調を背景に、
過去最高の売上高を達成しました。

2019年3月期(2018年4月1日~2019年3月31日。以下、当期)は、ネットシェイプ、アッセンブリ、フィルタの3事業共に過去最高の売上高となり、連結売上高が170億円を初めて超えました。今後の経営環境については、中国市場の急減速など予断を許さない状況でありますが、変化に備えた新体制を整え、今後も着実な成長を目指します。

当期における当社グループの主要顧客業界である日系自動車産業は、国内市場が順調に推移し、海外においても米国や欧州の主力市場が高水準を維持しました。アジアにおいてはASEAN、タイ市場が好調に推移した一方で、これまで成長を続けてきた中国市場が初めて前年同期比減となる潮目が変わる一年となりました。

このような経営環境のもと、当社グループではネットシェイプ事業が好調に推移したほか、アッセンブリ事業においてはVGターボチャージャー部品の新機種が売上に貢献、フィルタ事業でも特需があるなど3事業すべてにおいて過去最高の売上高を計上できました。利益面では、ネットシェイプ事業の金型部門の増収や、スクロール鍛造品が好調に推移したことにより、大幅な増益となりました。

その結果、当期は、連結売上高174億1千6百万円(前年同期比14.2%増)、営業利益13億8千7百万円(前年同期比83.8%増)、経常利益14億1千7百万円(前年同期比82.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9億6千8百万円(前年同期比85.4%増)と、2018年10月に発表した修正計画を上回る過去最高の業績となりました。

世界経済の減速を織り込み、次期は売上高155億円を見込んでいます。

次期については、米中貿易摩擦のあおりを受けた中国の景気減速を懸念材料と捉えています。2000年以降右肩上がりの成長を続けてきた中国の自動車市場は、2018年に初めて販売台数が前年比割れとなりました。欧州においても英国の合意なきEU離脱が懸念されるなど、世界経済に悪影響を及ぼす要因が増えています。一方で当期のような売上高増につながる特需が少なく、当社グループを取り巻く経営環境の先行きは極めて不透明となっています。

こうした経済情勢の変化を考慮し、次期の連結売上高は155億円(前年同期比11.0%減)を予想しています。利益面においては、営業利益10億円(前年同期比27.9%減)、経常利益10億円(前年同期比29.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億6千万円(前年同期比31.8%減)を見込んでおります。

中期経営戦略を実践し、新規需要の獲得に努めています。

当期は、全事業で当初想定していた以上の受注があり、現場は多忙を極めました。そのような中でも「3つの挑戦」を核とする中期経営戦略を着実に進め、その成果を出しています。

ネットシェイプ事業においては、顧客ごとに最適化した営業戦略が功を奏して、当初計画以上の受注獲得に成功いたしました。また新たな部品領域での金型受注にも成功しています。これは自動車のEV化が進んでも、必要不可欠な部品です。アッセンブリ事業においては、自動化ラインを立ち上げトレーサビリティを強化するなど競争力を高めました。フィルタ事業においては、ヘルスケア関連に注力し新たな需要開拓に努めました。

売上高の増減分解図(百万円)

グラフ:売上高の増減分解図

※百万円未満は切り捨て

全社当期実績と次期の見通し(百万円)

グラフ:全社当期実績と次期の見通し

※百万円未満は切り捨て

新たな時代、自動車産業に起こる根本的な変化に対応していきます。

6月21日の株主総会で、取締役執行役員が新たに2名選任されました。「令和」という新たな時代、ますます激しい変化が予想される事業環境において、経営体制を強化し、中期経営戦略をさらに推進していきます。

平成の30年間に起こった最大の変化は中国の急成長であり、これからの世界が米中の二強時代に突入することは間違いないと捉えています。中国の目と鼻の先にある日本において、どのような立ち位置を取るのかは、我々にとって極めて重要なテーマと受け止めています。

中国自動車市場の成長ぶりは著しく、20年前に年間200万台だった生産台数は、今や3,000万台に迫るレベルに達しています。昨年後半からは米中貿易摩擦により一時的に減速傾向にあるとはいえ、今後も中国が成長の鍵となることは間違いないと見ています。

さらに注目すべきは、自動車の次世代技術「CASE(Connected:コネクテッド、Autonomous:自動運転、Shared:シェアリング、Electric:電動化)」に、国を挙げて取り組む中国の姿勢です。「令和」の始まりは、これまでとは様変わりする新たな自動車業界が立ち上がる始まりと認識しています。その変化の速さにも着目すべきであり、平成の30年で起こった変化が、令和では10年で起こる予想をしています。

根源的な変化は既存ビジネスにとってリスクとなる一方で、新たなチャレンジに積極的に挑むものには大きなチャンスとなります。当社は、昭和に始まり平成の時代に確立した独自のビジネスモデルをさらに強靭な仕組みへとレベルアップし、令和においても着実な発展を目指します。

株主の皆さまには、これからもニチダイグループの取り組みについてご理解を賜りますとともに、今後の発展にご期待いただけますようお願い申し上げます。

配当は、特別配当を加えて期末15円、年間25円といたしました。

当社は、株主の皆さまへの利益還元を経営の重要課題と位置づけ、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続を基本方針としています。また、経営環境や業績動向、配当性向などの諸指標も考慮しながら配当額を定めています。

当期の期末配当につきましては、連結売上高が過去最高を達成したことなどを考慮し、当初予想の10円に特別配当5円を加えた15円とさせていただきました。これにより年間配当額は25円となります。

次期につきましては、中間10円、期末10円の年間20円を予想しております。

一株あたりの配当金(円)

グラフ:一株あたりの配当金

ネットシェイプ事業

グラフ:売上構成比

グラフ:売上高、経常利益・利益率

※百万円未満は切り捨て

当期の概況

金型部門では、主力顧客からの受注が堅調に推移し、国内外の売上高が増加しました。精密鍛造品部門では、国内外拠点におけるスクロール鍛造品の売上高が増加しました。その結果、売上高は83億3千2百万円(前年同期比16.2%増)となりました。また、経常利益は、増収効果により8億3千7百万円(前年同期比102.4%増)となりました。

次期の見通し

次期については、金型部門では当期にあった主力顧客からの大型受注が一段落するため減収を見込んでいます。精密鍛造品部門では、スクロール鍛造品の受注が減少する見込みです。こうした状況を踏まえて、ネットシェイプ事業合計で、通期の売上高78億4千万円(前年同期比5.9%減)を予想しております。

アッセンブリ事業

グラフ:売上構成比

グラフ:売上高、経常利益・利益率

※百万円未満は切り捨て

当期の概況

昨年立ち上がったVGターボチャージャー部品の新機種の生産が売上高増加に貢献し、漸減傾向にあるWGターボチャージャー部品の落ち込み分をカバーしました。その結果、売上高は64億7千1百万円(前年同期比9.4%増)となりました。また経常利益は、3億4千6百万円(前年同期比151.2%増)となりました。

次期の見通し

次期については、当期に引き続いてWGターボチャージャー部品の減少が見込まれることに加えて、自動車業界の全体的な停滞基調の影響を受けてVGターボチャージャー部品も減少を見込んでいます。こうした状況を踏まえて、通期の売上高は54億4千万円(前年同期比15.9%減)を予想しております。

フィルタ事業

グラフ:売上構成比

グラフ:売上高、経常利益・利益率

※百万円未満は切り捨て

当期の概況

第1四半期に電力産業向けに特需があったことに加えて、国内外でヘルスケア製品向けが好調だったこと、大型海水ストレーナー等のその他製品の売上が堅調に推移したこともあり売上高が増加しました。その結果、売上高は26億1千1百万円(前年同期比20.8%増)となりました。また、経常利益は、2億3千3百万円(前年同期比2.7%増)となりました。

次期の見通し

次期については、ヘルスケア製品向けが堅調に推移することが見込まれるものの、当期に生じたような特需が見込めないため減収を見込んでいます。そのため通期の売上高は22億2千万円(前年同期比15.0%減)を予想しております。

[見通しに関する注意事項]
当報告書の記載内容のうち、歴史的事実ではないものは将来に関する見通しおよび計画に基づいた将来予測です。
これらの将来予測には、リスクや不確定な要素などの要因が含まれており、実際の成果や業績などは記載の見通しとは異なる場合がございます。

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